編集者メリット・クリフトンは「フィボナッチ(Fibonacci)の70%ルール」をANIMAL PEOPLE誌2002年10月号の刊頭記事にとり上げた。私はその内容に強い興味を持ち、さらなる詳細をクリフトン氏に求めると同時に、自分でも調査をおこなった。この概念は根本的にペットの過剰繁殖問題に関連するため、問題解決の結果の良否を鋭く洞察する。
そしてこの問題に立ち向かい、決定権を持つ全ての人々が充分に理解しておくべき価値のある概念である。
時の数学者レオナルド・フィボナッチ(Leonard Fibonacci)は、1200年代初頭に農業生産に関する公式(モデル)を作りあげた。その600年後、ルイ・パスツール(Louis Pasteur)は伝染病予防ワクチンの初期開発に取り組んだ時、このモデルを使ってほとんどの伝染病の流行を防ぐには感受性集団のうちの70%が予防接種を受ける必要があることを予測した。このフィボナッチの70%モデルは、世界保健機関(WHO)や疾病管理センター (CDC)などの主導的な公衆衛生機関から、現在もなお有効と認められている。
ペットの不妊手術は、実質的にいえば「過剰繁殖」という伝染病を予防する「ワクチン接種」であると考えてもそれほどの飛躍ではないだろう。この前提に立てば、「ある地域において「過剰繁殖」という病気に効果を上げ、結果としてその地域内の集団数を減らすためには、その統計範囲内における感受性集団(外で自由に繁殖する特権を持った動物たち)の70%に対して不妊手術をおこなう必要があると言えるだろう。不妊手術率70%を達成することにより、残り30%の伝播率(繁殖が成立する確立)は、生まれる数が自然に減少する数と同程度になるまで減少する。」と説いている。 |